とりあえず、「時をかける少女」見に行った。ミニシアターの低予算アニメ映画としては、十二分のクオリティはある。内容は普通にジュヴナイル物だけど、素直に笑える見ててすがすがしい映画で良い。話は原作の続編なんだけど、見終わった後ああ「時をかける少女」だなという楽しみ方もある。つか、誰だテアトル新宿にヲタしか並んでないとか書いた香具師は。カップルや女連れ多くてどこの普通の映画館かと。
ただ、何間百万人動員予定で何億もかけられた映画と比べると、作画や編集の詰め込み具合では劣る感はある。映画に凄い迫力やビジュアルを求めてる人にはウケが悪そう。億単位の予算が付いているジブリアニメにありがちな、巨大な物体が軽やかにうねうね動くアニメーションの凄さなんてのはない。見てても、普通のTVアニメ数本分の数千万で徹底したコストカットが必要だったんだなとなんとなくわかる。純粋に、話と演出を楽しむミニシアターらしいアニメだなと。
上映館は徐々に増えているようで。フィルムが長い期間で地方を回るようです。9月28日に川崎駅前に新しくオープンする総合商業施設ラゾーナ川崎の映画館109シネマズ川崎では、オープン初日から上映されるとか。新しい映画館なので期待。
次。「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」。
完全予約制の8人グループで屋内に作られた完全な闇の中に入り、自然の中を歩いたりバーに入ったり……。これはネタバレすると面白くない。だが、本当に何も見えない闇の中にいて気づくことは多くある。今回は9月中で既に予約満杯だが、非常に面白いので機会があれば皆さん参加されてみては如何かと。これほどエキサイティングなイベント・アトラクション・体験は他になかなかないなと。
なんだか、涼宮ハルヒの憂鬱DVDが1巻辺り8〜9万枚売れてるとか。以前少し触れたときは、1〜2週目のデータを元にして書いたのですが。結局、地方深夜番組のDVDが、ガンダムブランドの全国放送とDVD売り上げで並んでしまったわけか。1話辺りや販促費、メディアミックスの規模に換算すると、ハルヒの方が非常に効率の良い売れ方をしている。
ガンダムSEED:MBS・TBS系全国(夕方) 4話収録 6,300円 約10万枚 × 全13巻
涼宮ハルヒの憂鬱:地方UHF11局(深夜) 2話収録 5,880円 約9万枚 × 全8巻
元々、ガンダムSEEDはガンダムという名前は付いてるが脚本から映像に至るまで迂闊で残念なアニメで、逆に涼宮ハルヒは原作を元に京アニがテレビアニメとして高い水準を保ち続けた作品という、価値として後者の方が高かったという背景はあったのですが。しかし、ガンダムという名前と全国放送というアドバンテージを持っているアニメが、こうも簡単に良質な深夜地方アニメに差を詰められるとは。ある程度経済力を持ったヲタの判断要素としては、テレビよりネットの方が遙かに上なんですかね。
こういうヒット作品の場合、現場などの品質管理やプロデュースに関するモデルが公開されると面白いし、投資元の判断材料として分かりやすくなるのではと思うが。極端な下手な鉄砲数撃ちゃ〜を防げるし、価値のある人材に飯を食わせることにも繋がる。知らんけど。どうなんだろ。